NHK特集 震災ビッグデータfile2を見て

ビッグデータと叫ばれつつある今、まじめにビッグデータを使いこなしている数少ない番組のように思います。ケータイのGPSやツイッターのコメントをピックアップしていろいろと解説していく番組でこのシリーズは結構楽しみだったりします。

個人的に解説員の人とかのコメントにはあまり興味がないのですが、こういう使い方をしているのかと方法的な側面が見れるのは面白いですね。にしても、ちょっと突っ込みどころが多い内容だったので備忘録的にブログに記録させていただこうと思います。

今回の番組のテーマは前半が「コネクターハブ」、後半が「オピニオンリーダー」というところでしょうか。

「ケータイの位置情報をランダムにピックアップして人の動きを見る」とサラッと言ってましたが、こんなに日頃GPSをつけている人っているのか疑問です。僕の周りはピンポイントで所々GPSを入れてマップを見るのがせいぜいな人が多いので、こんなにデータが取れることがまず驚きです。位置情報ということはもしかすると電波の方からアプローチしているのかもしれません。するとこちらがGPS機能を切っていてもデータはとられてしまうのは気分が良くないですね。個人が特定できる以前の問題でかなり怖いですが、今は置いておきましょう。

ケータイの動きから時系列で人の動きをみたり、混雑する道路を予想する話が前回の特集だったと思います。今回は企業の関係性に商店を当てているところが面白いと思いました。要するにA社に取引先Bがあり、その取引先Bが別の取引先Cとつながっていると二次までの関係性を追っていて、地元のネットワークと巨大な世界とつながっているネットワークをつないでハブになっているところ(商社など)をコネクターハブと名付けたようです。

取引先のラインを追ってみたところ、2万1840本のラインが今でも失われている、つまり取引が失われているという衝撃的な事実。オリンピックや株価より経済復興を謳うならここのラインをどう持っていくのか考える必要があるようです。もちろん国策でこのビッグデータは集められ研究されているわけですから、国も知っているのでしょうけど、いきなり都市部の一等地に選手村というマンション群って経済効率の悪い箱モノいらないように思いました。

さて、このコネクターハブですが、結局のところなるべく企業同士が連携をとっていくべきみたいな話になっていましたが、僕はここでちょっとツッコミを入れたくなったんですね。インターネットが登場して中抜きを礼賛した成れの果ての状況のように感じたからです。もともと、中抜きしすぎてサプライチェーンでどこかトラブルが起きると後ろが全部使えるというような話はあったわけですが、ネット礼賛、中抜き礼賛というのはあくまで日常が揺らがないという前提の話で、クライシスが起きたときクッション部分を失っていたというだけの話のように思います。コネクターハブというのは商社など様々なところに買い付けするところがほかの困ってしまった取引先企業の助けになるという話になっていましたが、これって最終的には卸業者とかと同じ役割になるんじゃないか、こう思った訳です。すると今まで経済番組とかで個人がネットで事業をしていたり、農家が直接お客さんとつながったとか、要するに仲介していたコネクターハブとまではいかなくとも、プチハブみたいになっていた所がなくなったため、災害が起きたときその取引先を示すラインがリコネクトされにくい状況が起きていたのではないでしょうか。ここは、ネット社会という観点で大きな問題点になるように感じます。僕が今回テレビで出されたデータから読み取ったのはこういう内容だったんですが、解説員の方は地元と世界をつなぐという前提のようでした。個人的にはもっと根が深い話のように思いました。

次にTwitterの分析で、オピニオンリーダーというハードユーザーの中でもとりわけRetweetが多くほかの人への影響が大きい人について取り上げていました。番組内では福島の「桃」というキーワードからツイートしているユーザーのコメントをピックアップして解析していましたが、その結果一部の人間が繰り返し「桃食べました。おいしい〜」や「放射線量○○ベクレルが観測された」とかを言い続けているそうです。ただ、これはビッグデータがなくても、僕たち自身の行動を振り返ればわかることです。福島原発事故当時、やはり同じ人物をとりあえずフォローすることはよくありました。大切なことは繰り返しツイートするオピニオンリーダーの存在ではなく、ツイッターでみたことを個々人が精査できるようになることです。そのために教育でテストの点数のために勉強するようなのではなく、幅広い教養を身につけて、社会に出た後でも頭に入れた内容を使っていくことが肝要のように思います。僕自身原発事故当時は原発について何も知りませんでしたが、友人が被災地に赴くというので、原発情報を収集する後方支援にまわり、本を10冊くらい読みつつ出てくる情報を取捨選択しました。言われたことを鵜呑みにして、しかも拡散する人も問題なのではないかと思います。ただ、一方で軽い気持ちだからこそ拡散が早くより多くの人の目に付くということも考えられます。自分は座っているだけでいろんなところから情報が飛び込んでくる環境はかなりありがたかったと付言させていただきます。ここのトレードオフの状況も、しっかりと考えないと行けないのではないでしょうか。

ただ、NHKが完全に地雷を踏んでしまったと思ったのは、顔写真やアカウント名をモザイクにしたとは言え、オピニオンリーダーらしき人物のTwitter上のコメントを普通にテレビに流してしまったことでしょう。あれって、普通に検索で本人特定できる気がします。ビッグデータで個人が特定できないようになっているというのは迷信だとテレビで流したようなものではないかと思います。そもそも、こういうコメントがありましたって話ですから、確実に文を読まれている訳で、そうなると「それって誰が書いたかも一緒に出てきているんじゃないの?」と危惧したくなります。ちゃんと文と発信者が分離されていたのなら、NHKはコメントのところだけ出すでしょうから、多分検索かけて文を引っ張るときは誰が何のツイートをしているか、調査している人には見える形になっている可能性が高そうです。このあたりしっかりと今後データの分節化とカテゴライズはしてもらいたいものです。

今回のビッグデータ特集で一番気になったのは実はこの部分なのですが、やはり見る人によってビッグデータはいろいろサルベージできそうですね。うまく使って、南海トラフや富士山噴火のときに活かしたいですね。

 

 

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